翻訳家によるコラム「分離可能性( Severability )」



法律・契約書コラム

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2009/09/29
分離可能性( Severability )

契約書翻訳、法律文書翻訳担当の岡田です。

今回は【分離可能性( Severability )】についてご説明します。

If any provision of this Agreement shall be held to be invalid, illegal or unenforceable for any reason whatsoever, the validity, legality and enforceability of the remaining provisions of this Agreement shall not in any way be affected or impaired thereby.

本契約のいずれかの規定が、理由の如何にかかわらず、無効、違法または強制不能と判断された場合においても、本契約の残りの規定の有効性、適法性および強制可能性は、そのことにより一切影響を受けずまたは損なわれない。

契約の一部の規定が無効だからと言って、契約自体が無効になったり、その他の規定も無効になるわけではないということを定めた条項です。たとえば、大型機械の製造供給の契約で、依頼主の指示に従い製造業者がほぼ機械を完成した段階で、契約のある規定が無効だから契約自体が無効であり、よって機械は受け取らないと言われたら、多額の費用をかけて機械を作った製造業者としてはたまったものではありません。また一方の当事者がある規定が無効であることを知っていたものの、契約が自分にとって都合がいい間はそのことを言わずにおいて、契約が自分にとって不都合になったとたんに、この規定が無効だから契約自体も無効であり、契約は終わりだという恐れもあります。こうした事態を防ぐこと、つまり契約の安定性を担保することがこの条項の目的です。



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