翻訳家によるコラム「完全合意( Entire Agreement ) 」



法律・契約書コラム

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2009/09/29
完全合意( Entire Agreement )

契約書翻訳、法律文書翻訳担当の岡田です。

今回は【完全合意( Entire Agreement )】についてご説明します。

This Agreement constitutes the entire agreement between the parties and supersedes any prior or contemporaneous written or oral agreements, negotiations, promises, arrangements, representations and understandings between the parties concerning the subject matter hereof.

本契約は、両当事者間のすべての合意を網羅しており、本契約の主題に関する両当事者間の本契約の締結前または締結時における書面または口頭による合意、交渉、約束、取決め、表明および了解に取って代わる。
(なお、「すべての合意を網羅しており」について、このような意訳ではなく、「完全合意を構成し」という直訳が用いられる場合のほうが一般的でしょう。)

契約書に記載されたことが契約内容のすべてであり、契約の締結前や締結と同じ時期に行われたその他の交渉や合意や了解は拘束力がないことを定めた条項です。たとえば「売れ残った分は返品してもいいですよ。」と契約締結前に仕入れ先が言ったとしても、そのことが契約書に盛り込まれていなければ「あの時返品してもいいと言ったから返品する。」とは無条件では言えないということです。契約を締結する場合は、その過程で様々な関係者の間でいろいろな話し合いが行われるので、「あの時は確かにこう言った。」とか「あの文書にはこう書いてある。」といってもめることがないように、念のために契約に盛り込まれたことだけが有効であることを確認するわけです。


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